こんにちは。
一般社団法人カリエーレ・コムサ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
令和7年11月28日、 厚生労働省 共用第6会議室 にで、
「第9回経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」が開催されました。
この研究会は、厚生労働省が、専門家の意見を交えて、経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現を目指すことが目的です。
今年の2月に1回目が開催され、今回が9回目です。
今後のキャリアコンサルタントの役割や能力開発がどのように変わるか参考になるかと思います。
第9回 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会資料 www.mhlw.go.jp
以下、報告書の要約をお伝えします。
領域別でキャリアコンサルタントに必要な能力が示されています。
今後のキャリアコンサルティングに必要な能力について、各領域における活動内容や強化が求められる能力を整理した内容です。
共通の能力
- 各職種や業界の労働需要、労働条件、働き方の現状と将来予測に関する情報提供や取得方法の助言ができる。
- 経済社会情勢の変化に応じて、相談者が自己理解や仕事理解を深める支援ができる。
- キャリアプランの作成支援や、相談者の属性に基づく課題把握ができる。
- 教育訓練や自己啓発に関する情報提供、進捗状況の確認を通じて継続的な能力開発を支援できる。
- AIやデータ分析ツールを活用したキャリアコンサルティングができ、情報の正確性を判断できる。
企業領域の能力
- 社員のキャリア自律を促進する意義を企業に理解させ、関連施策の有効性を伝える。
- 社員のキャリア形成や能力開発の進捗を把握し、経営層や人事部門に提案できる。
- 多様な人材が活躍できる職場環境の整備に向けた施策への協力ができる。
需給調整領域の能力
- 地域の求人・求職状況を把握し、求職者の属性に応じた支援プログラムを企画・運営できる。
- 求人職種の業務内容や必要な知識・技能について分析し、求職者に対して助言ができる。
- 職業訓練の受講が有効な求職者に対して具体的な提案を行える。
教育領域の能力
- 学生・生徒向けのキャリア教育プログラムを構築し、企業との連携を図る。
- キャリア教育の意義を学内で理解させ、就職活動に関する助言を行える。
- 社会人向けのリカレント教育プログラムの設計や実施に協力できる。
地域・福祉領域の能力
- 多様な相談者と関係を構築し、必要な情報収集を行い、支援プログラムを企画・運営できる。
- 相談者の課題を見立て、支援の方向性を提案できる能力が求められる。
まとめ
- 以上のように、今後のキャリアコンサルタントに必要な能力が、共通能力と領域別能力に分けて示されました。
- 共通能力としては、経済社会情勢の変化予測、労働市場・働き方の情報提供、AI・データ分析ツールの活用、キャリアプラン作成支援、継続的な能力開発支援などが挙げられています。
- 領域別(企業・需給調整・教育・地域福祉)では、キャリア自律促進、多様な人材活躍支援、地域需給状況の把握と支援プログラム企画、キャリア教育プログラム構築、リカレント教育協力、多様な相談者への支援計画立案など、各現場の課題に対応した能力強化が求められています。
- これらは、令和7年末の最終とりまとめに向けた具体的な提言として、今後のキャリアコンサルタントの役割と能力開発の方向性を示すものとなります




















この記事へのコメントはありません。