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やる気ゼロでも動ける!脳科学×キャリア視点で叶える“疲れない働き方”

こんにちは。
一般社団法人カリエーレ・コムサ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。

「3日前に届いたメールに返信できていない」「やろうと思っていたのに、できなかった…」 「締切までに間に合わなかった…」
若手ビジネスパーソンからお聴きするお悩みです。

仕事の中で、そんな自分にガッカリする瞬間、誰にでもあります。
特に社会人になって間もない頃は、「失敗したら評価が下がるかも」 
「自分は向いていないのでは?」と不安になってしまいがちです。

でも――それは本当に、あなた自身の“能力”や“意志の弱さ”のせいでしょうか?

実は、うまくできないことの多くは、「脳の働き方」や「環境との相性」によるものと言われています。
そして、ちょっとした工夫で、脳をサポートすることができます。

キャリアコンサルタントとして、助言するならば、
「やる気が出ない」「なぜできないのか」と自分を責めるのではなく、
「どうすれば動きやすくなるか」を一緒に考えることが大切だと思います。

🧠実行機能とは? ― 脳の“作業マネージャー”を理解しよう

人間の脳には「実行機能(Executive Function)」という働きがあります。
これは、仕事や日常生活をスムーズにこなすために必要な機能で、イメージとしては「頭の中のマネージャー」と捉えてみてもいいでしょう

この実行機能が担う主な役割は次のようなものです:

  • 何をいつやるかを計画する(プランニング力)
  • タスクの優先順位をつける(意思決定力)
  • 注意力を保って集中する(注意の持続)
  • 作業を始める・止める・切り替える(起動・調整力)
  • 感情をコントロールして冷静に動く(自己調整)

例えば、「今日のうちにA社にメールを返信し、午後は企画書を仕上げる」と考えた時、それをスムーズに行動へ移す力の裏側に、この“実行機能”が働いています。

しかし、この機能は、疲労、ストレス、睡眠不足、情報の多さなどによって、弱ってしまうことがあるのです。
つまり、「やるべきことは分かっているのに、なぜか動けない」という状況は、実は脳の状態に原因があることが多いと言われています。

🌸行動と環境を整える、やさしい4つの工夫

では、どうすれば実行機能を助けて、仕事をしやすくできるのでしょうか?ここでは、キャリアコンサルタントとしておススメしたい、すぐにできるやさしい工夫をご紹介します。

①「頭の中」から「外」に出す ― タスクの“見える化”

脳は、頭の中で複数のことを考えて整理するのが得意ではありません。
タスクを紙やデジタルツールに書き出すだけで、実行機能の負担が軽くなります。

📝おすすめの方法:

  • 朝一番に、今日やることを紙に書き出す
  • タスクは「15分」「30分」など短い時間で区切る
  • 終わったらチェックを入れることで達成感を得られる

視覚化するだけで、脳は「今はこれに集中すればいい」と安心し、動きやすくなります。

②“やる気”ではなく“仕組み”で動ける環境づくり

「やる気があるときだけやる」では、仕事は進みません。
むしろ、やる気がなくても“自動的に動ける”環境や仕組みを作ることが鍵です。

⏰ポイントは以下の通り:

  • 午前中は最も集中力が高まる時間。難しい仕事はこの時間に配置
  • 作業前に決まった習慣を持つ(音楽をかける、コーヒーを飲むなど)
  • 45分作業→5分休憩のサイクルで集中力を維持する

このように“流れ”を作るだけで、実行機能が自然に助けられます。
いわゆる、「ルーティーン」ですね。

③「小さな達成体験」を重ねる仕組み

脳は、達成を感じると「ドーパミン」という意欲を高めるホルモンを出します。
小さな成功体験を意識的に積み重ねることで、仕事への自信とやる気が湧いてきます。

🎯簡単な実践例:

  • 仕事を3ステップ位に分けて、それぞれ完了するたびにチェック
  • 「ステップ1が終わったらチョコレート休憩」など、ご褒美を設定
  • 他の人と進捗を共有することで、外部からの刺激で気持ちが引き締まる

完璧主義を手放して、「一歩前に進めたらそれでOK」と捉えるだけで、脳はずっと軽くなると言われています。

④感情に寄り添う「環境設計」

仕事中の不安や緊張も、実行機能を妨げる要因になります。
だからこそ、心が落ち着ける環境やサポート体制をつくることもとても重要です。

🌱工夫ポイント:

  • 作業スペースを整えて、好きな香りやアイテムを置く
  • 周囲に「ちょっと助けてほしい」と言える関係性を育てる
  • 心が乱れたら、深呼吸やストレッチで一度脳をリセットする

自分の感情を大切に扱うことで、脳のパフォーマンスは自然と高まっていきます。

🫶「できない」のではなく「整っていない」だけかもしれない

うまくできない時、自分を責めるのは簡単です。
でも、実行機能が疲れていたり、働きにくい状況だっただけなのかもしれません。

キャリアの成長とは、ただ単に「努力すること」だけでなく、「自分に合った方法で成長していくこと」でもあります。
行動と環境を少しずつ整えれば、仕事はきっとスムーズに流れ始めます。

🌼最後に ― あなたらしく働ける「ペース」を見つけることが、キャリアを育てる一歩

職場で求められること、周囲との比較、自分自身へのプレッシャー…。           すべてに完璧を求めると、心も脳も疲れてしまいます。

そんな時こそ、自分のリズム、ペース、自分に合った仕事の進め方を見つけていくことが、キャリアを育てる基盤となります。

仕事がうまくいかないといって、自分だけを一方的に責めなくていい です。
「うまくできない」のは、あなたがダメだからではないのです。
― 行動と環境を整える“やさしい習慣”で仕事への取り組み方は、変えられます。

「自己理解」が大切です。

焦らず、無理せず、一歩ずつ。
「できない」から「動ける」へ。
あなたの脳を、味方につけるキャリアづくりを始めてみませんか。

悩みのある時はキャリアコンサルタントにお気軽にご相談してくださいね。

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