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「やりたいことがない?」それ、キャリアのスタートラインです!

こんにちは。
一般社団法人カリエーレ・コムサ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。

以前、大手有名企業に入社した2年目の相談者が「私は、知名度と給料の高さだけで就職先を決めた。自分のやりたいこと、将来なりたいことなど考えて就職活動をしなかった。2年経って、このままでいいのかと思うようになった。」というお話をされました。

贅沢なお悩みだと思いますが、一方で、若い相談者にあるあるのお悩みでもあります。

このお悩みについて考えてみます。

成長の証


まず、2年目のこのタイミングで「このままでいいのか」と立ち止まり、悩みを言語化できたことは、とても大きな一歩だと感じます。
成長の証といってもよいでしょう。
多くの人が違和感を抱えながらも、忙しさや周囲の期待に流されてしまい、自分の気持ちに蓋をしてしまいがちです。

この相談者は、2年間働いた中で、自分の価値観や将来像について考える余裕が生まれたからこそ、この問いにたどり着いたのだと思います。

「知名度と給料の高さだけで就職先を決めた」という言葉には、学生時代の就職活動が周囲の評価や安定性を重視したものであり、自分の内面と向き合う時間が少なかったことがうかがえます。

しかし、それは決して間違いではありません。
社会に出る前の限られた情報の中で、合理的な選択をした結果です。

今、大切なのは、「過去を悔やむこと」ではなく、「これからどう生きたいか」を考えることだと思います。

自己理解を深める


キャリアの軸を見つけるためには、まず自分自身を深く知ることが必要です。
自己理解です。
以下のような問いを通じて、自己理解を深めていくことができます。

🔍 自分に問いかけるべきこと

  • これまでの仕事で「楽しい」「やりがいがある」と感じた瞬間は?
  • 逆に「苦痛」「退屈」と感じた業務は?
  • 子どもの頃や学生時代、夢中になったことは?
  • 周囲からよく言われる自分の強み・特徴は?
  • どんな働き方や価値観に共感するか?

これらの問いに答えることで、あなたの「興味」「価値観」「得意なこと」が少しずつ見えてきます。

例えば、社内のプロジェクトで人をまとめる役割が楽しかったなら、「人と協働すること」「リーダーシップ」があなたの強みかもしれません。
逆に、ルーティン業務に退屈さを感じたなら、「変化」や「創造性」を求めるタイプかもしれません。

頭で考えるだけではなく、紙に書き出してみることをお勧めします。

キャリアの方向性を描く


自己理解が進んだら、次は「どんな未来を描きたいか」を考えていきましょう。

ここでは、理想のキャリアを描くためのフレームワークを紹介します。

🌱 キャリアの3軸フレーム

この3軸が重なる領域に、あなたらしいキャリアのヒントがあります。

例えば、「人の成長に関わることに興味があり」「人前で話すのが得意」「社会に貢献したい」という軸が重なるなら、社内研修担当やキャリア支援、教育分野などが選択肢になるかもしれません。

現職での可能性を探る


今すぐ転職を考える必要はありません。
まずは、今の職場で出来ることを探してみましょう。

🏢 現職でのアクション例

  • 部署異動や社内公募制度の活用
  • 新しいプロジェクトへの参加
  • 上司とのキャリア面談で希望を伝える
  • 社外活動や副業で興味のある分野に触れる

大手企業だからこそ、社内に多様な職種やキャリアパスがあるはずです。
自分の興味や強みを活かせる部署がないか、情報収集してみましょう。

また、社外活動を通じて新しい世界に触れることで、視野が広がり、次の一歩が見えてくることもあります。

今は、SNSが発達して、様々な業界の人たちとコミュニケーションが取りやすくなりました。
例えば、ビジネスに特化したSNSのLinkedInを活用するのも一つの方法ですよ。

中長期的なキャリア戦略を立てる

キャリアは短距離走ではなく、長距離走です。
今後の5年、10年後の中長期的な視点で、「ありたい自分」をイメージしながら、段階的な目標を立ててみましょう。

📈 キャリア戦略の例

  1. 1年以内:自己理解を深め、社内外で興味のある分野に関わる
  2. 3年以内:希望する職種や分野での経験を積む
  3. 5年以内:専門性を高め、リーダーシップを発揮する
  4. 10年以内:自分の価値観に合った働き方を確立する(独立も含む)

このように、段階的な目標を立てることで、今の悩みが「未来への布石」に変わっていくでしょう。

おわりに:キャリアは「やり直せる」


「知名度と給料の高さだけで就職先を決めた。自分のやりたいこと、将来なりたいことなど考えて就職活動をしなかった。2年経って、このままでいいのかと思うようになった。」と感じている今に違和感を持つことは、決してネガティブなものではありません。
それは、「もっと自分らしく生きたい」という前向きなサインです。

キャリアは一度決めたら終わりではなく、何度でも「やり直せる」ことができます。

大切なのは、「自分がどうありたいか」を軸にすること。
それを具現化するために、行動していくことです。

周囲の評価や条件だけでなく、自分の内側から湧き上がる思いに耳を傾けてみましょう。
その先に、あなたらしい充実したキャリアがきっと待っています。

一人で、モヤモヤするときは、キャリアコンサルタントにお気軽に相談してみまませんか!

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