こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
「多文化、多様化の時代って言われるけど、多文化、多様化を認めたくないという意見を認めることも、多文化、多様化社会なのかな?」と
先日、飲み会でこんな話になりました。
世の中には、多文化、多様化を認めない意見の人もいるかもしれません。
そのような考えを受け入れるのも多様化、多様化社会と言うのでしょうか?
どうなんでしょうか?悩みました。
現代は、個々の価値観を認め合い社会を発展させていこうという多文化、多様化の時代と言われています。
SDGsでもジェンダーの平等の実現やすべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進の目標掲げられています。
LGBTQを尊重するのも多様化の一つでしょう。
こうした多文化、多様化を認める価値観が浸透している現代、逆に、多文化、多様化を認めない人の意見を認めることも、多様化と言うのでしょうか?
この疑問に対して、日本の社会正義のキャリア支援の研究の第一人者、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)キャリア支援部門副統括研究員下村英雄氏は、こう解説していただけました。
この問題を突き詰めると単なる多様化論が社会正義論へと進化すると理解できるそうです。
つまり、多文化、多様化の価値観では、その論理の根幹は、多様で多文化な個人の特徴や属性をどこまででも尊重しようとする面があります。
個人個人は自分の価値観や文化を認めるべきと言う話につながっています。
それはそれで、大切なことですが、問題が生まれます。
それは、個人尊重、個人重視の論理からは、個人を互いに結びつけ、統合し、協力する考えが生まれてこない。
ではどうすれば良いのか?
その一つの解決する考え方として、
「少数派の周辺的な文化を尊重するという価値観そのものを普遍的な価値と考え、社会全体の理想として、目標として掲げげる」という論理です。
それが、「社会正義(ソーシャル・ジャスティス)」です。
単に多様性を認めろだけでは、多様化を認めない人、人に悪さをする多様性を認めろ、人を差別する多様性を認めろなど際限がありません。
そこで、多様性は認めるが、多様性を認めない人は認めない、やはり社会的に正しいことはあり、そうした社会正義を壊すことは認めないとなって社会正義論になっていくと解説していただけました。
つまり、現在は、日本では多様化の時代と叫ばれていますが、社会正義の価値観への移行する過程だということなのだなと思いました。
OECD、ILOや世界銀行では、「社会正義のキャリア支援」は報告書やメインの議題で取り上げられているそうです。
飲み会での疑問の答えは、こうです。
「多文化、多様化は認めるが、多文化、多様化を認める人は認めない。社会的には正しいことはある。そうした社会正義を壊す考えは認めない」とうことでしょうか。
考えさせられる飲み会でした。
【参考文献:社会正義のキャリア支援 下村英雄著】
佐渡治彦 – Wikipediaja.wikipedia.org
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