こんにちは。
一般社団法人カリエーレ・コムサ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
令和7年6月20日、厚生労働省 仮設第4会議室 にで、
「第5回経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」が開催されました。
この研究会は、厚生労働省が、専門家の意見を交えて、経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現を目指すことが目的です。
今年の2月に1回目が開催され、今回が5回目です。
「社会正義のキャリア支援」を提唱する下村英雄氏(独立行政法人労働政策研究・研修機「JILPT」構統括研究員)が委員として参加されています。
経済社会の変化に対応するキャリアコンサルティングの展望:中間報告の要点
現代社会は、少子高齢化、DX・AI技術の進展、そして働き方の多様化といった劇的な変化に直面しており、それに伴い労働者のキャリア形成はより複雑化しています。
このような不確実性の高い時代において、労働者が主体的にキャリアを築く「キャリア自律」の重要性が高まっており、その支援を担うキャリアコンサルタントへの期待がますます大きくなっています。
特に、今後のキャリアコンサルティングに求められる能力として、従来の「解決型」支援に加え、労働者自身が目標を設定し、その実現に向けて自律的に行動できる力を育む「開発型」支援が重要となるとのことです。
労働者が自ら目指す姿を設定し、その実現に向けた課題を明らかにした上で、課題の達成に向けて取り組み、最終的には労働者が自らキャリアを形成する力を身につけることを支援する「開発型」の支援を行うことが求められる。
このため、キャリアコンサルタントには、労働者が経済社会情勢の変化を理解した上で自己洞察を促す面談を行い、労働者がキャリア形成に資する職場を自己決定するとともに、自分を継続的に高め続ける力を養うキャリアコンサルティングを行える能力が必要であると提言しています。
今後の検討
本研究会では、これまでの議論で、今後のキャリアコンサルティングに必要な能力、特に企業内における能力を中心に議論を進めてきました。
今後は、最終とりまとめに向け、その他の活動領域におけるキャリアコンサルティングに必要な能力についても議論を進めていく予定だそうです。
将来的には、本中間報告で示されたキャリア自律促進に向けた様々な取り組みが普及することで、キャリアコンサルティングが社会に定着し、さらなる発展を遂げることが期待されます。
第5回 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会資料

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