こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
先日もなぜ、「社会正義のキャリアコンサルティング」が日本で盛り上がらないのか!?を述べましたが、今回は、Part2です。

日本の「社会正義のキャリア支援」研究の第一人者、労働政策研究・研修機構キャリア支援部門主任研究員、下村英雄氏と、この件で、メールでやり取りをしました。
下村氏から次のようなコメントをいただきました。
「社会正義論は、対象が周辺層、マイノリティ、少数派だけあって、社会正義論そのものも周辺的というか、主流の流れになっていかないだろう」とのことです。
また、「社会正義論が主流になるようだと、それは、よほどおかしなことで
つまり、『周辺層、マイノリティ、少数派』のはずのお困りの皆さんが多数派になってしまうということなので、そもそも、狭い道を歩んでいる」と、語られています。

それでは、世界のキャリアコンサルティングの潮流と言われる「社会正義のキャリアコンサルティング」は、どう捉えればいいのかと、素朴な疑問が湧きましたが、下村氏のおっしゃる通り、社会正義論が主流になるということは、社会で困っている人たちが多数いるということで、狭い道を歩んでいることになりますよね。
「社会正義のキャリアコンサルティング」は、下村氏も著書「社会正義のキャリア支援」で述べられているように、キャリアコンサルタントの活動するうえでの「スタンス」の問題なのでしょう。
「社会正義」を意識して活動することが、世界のキャリアコンサルタントの潮流なのでしょう。

厚生労働省は2024年までにキャリアコンサルタントを10万人にする計画があります。現在は、約6万人です。
しかし、現在の本当の意味でのキャリアコンサルタントの活動は、正直、なかなか厳しいものがあります。
ですので、国家試験対策や更新講習講師などに収入源を求めるキャリアコンサルタントが多いのも理解できます。
これら活動を否定するわけではありませんが、もっと、キャリコンサルタントの役割が社会に認知され、社会貢献できるようになればいいなぁと思います。
その際、自分自身「社会正義のキャリアコンサルティング」を認識して実践するキャリアコンサルタントでいたいですし、多くのキャリアコンサルタントがそうであって欲しいです。
参考文献:「社会正義のキャリア支援」図書文化社・下村英雄著

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