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「トニー・ワッツが提唱するラディカルなキャリア支援で社会を変える!日本のキャリアコンサルタントが今することとは?」

こんにちは。
キャリアコンサルタント 佐渡治彦です。

キャリアコンサルティングの世界の潮流と言われている「社会正義のキャリア支援」の中で、最も有名な学者の一人にトニー・ワッツがいます。
ワッツは、すべての国々に共通するパイオニアのキャリア研究者であると言われます。
ワッツの考え方に影響を受けた研究者を「ワッツィアン」と呼ぶこともあるそうです。

今回、ワッツの唱えるラディカルなキャリア支援をどうしたら、日本社会で具現化できるかをまとめてみました。

【参考】社会正義のキャリア支援 下村英雄著

1.🤝トニー・ワッツの社会正義に基づくキャリア支援

トニー・ワッツは、キャリア支援を個人の成長だけでなく、社会そのものを変革するものとして捉えました。

1976年に発表された彼の「キャリアガイダンスの4つのイデオロギー」は、現代の不安定な社会において再び注目されています。

この中でも特にラディカル(社会変革)という考え方は、今日のキャリアコンサルタントにとって重要な視点です。

ラディカル(社会変革)と言うと、日本人の中には、インパクトがあり過ぎて、過激だと思われる方もいらっしゃいますが、決して、”過激派”のような極端な考え方ではありません。
キャリアコンサルティングをより現代社会で活用するには、どうすれば良いかといワッツの重要視する考え方です。

具体例:
現在の日本で問題となっている非正規雇用の増加や少子高齢化問題に対して、個々のスキルアップだけではなく、社会全体に影響を与える改革が必要です。

例えば、企業に対して非正規社員の待遇改善を促す働きかけや、政府、自治体等に対して若者の雇用環境の整備を提言することが求められます。

2.🗣️キャリアコンサルタントの新たな役割

これまでのキャリアコンサルティングは、主に個人に焦点を当てたものでしたが、ワッツのラディカルな考え方では、社会そのものを変革する支援が求められます。

個人のスキルアップや自己実現を支援するだけでなく、社会制度や企業文化に働きかける必要があります。

具体例:
例えば、働き方改革の一環として、企業など組織に対して、フレックスタイム制やリモートワークの導入を促す提案を企業に行うことも一つの方法です。

これは、個々の従業員が自分のライフスタイルに合わせて働けるようにするだけでなく、企業の生産性向上や雇用の多様化にも繋がります。

3.🚀社会変革を目指すラディカルなアプローチ

ワッツの「ラディカル」は、個人ではなく社会を変えることを目指すアプローチです。

これにより、単に個人のキャリア支援にとどまらず、社会全体にインパクトを与えることができます。

特に日本のような社会構造が固定化しやすい国では、このアプローチが効果的だと思います。

具体例:
非正規労働者に対する支援策として、単にスキルアップを支援するだけではなく、雇用形態そのものを改善するように政府や企業等に提言することが必要です。

例えば、非正規労働者が正規雇用に転換しやすい制度の導入を働きかけたり、給与や待遇の格差是正を進めるための取り組みが考えられます。

4.🖥️AI時代におけるキャリア支援

AIの進化に伴い、仕事の自動化が進み、多くの職業が消滅するリスクが高まっています。

ワッツのラディカルなアプローチは、これに対応するための鍵となります。単に個人がスキルアップするだけでなく、社会がどのようにAIと共存し、労働者を守るかを考える必要があります。

具体例:
例えば、AIが普及することで失われる職業に対して、政府や企業等が新たな職業訓練プログラムを提供することが考えられます。

キャリアコンサルタントは、このようなプログラムの推進や、労働者が新しい職種にスムーズに移行できるようなキャリア設計をサポートする役割を果たすことが求められます。

5.🎗️少子高齢化とラディカルなキャリア支援

日本は急速に少子高齢化が進んでおり、従来の雇用モデルが崩壊しつつあります。

ラディカルなアプローチでは、高齢者がより長く活躍できる社会の仕組み作りを提案することが求められます。

キャリアコンサルタントは、単に個人のキャリアプランを支援するだけでなく、社会全体の働き方を再構築する役割を担うべきです。

具体例:
例えば、リタイアした高齢者が再び働けるような制度を企業に提案することや、地域コミュニティでの再雇用プログラムを作成することが考えられます。

キャリアコンサルタントは、これらの施策が円滑に進むように支援し、高齢者が自分の経験やスキルを活かして社会に貢献できる場を提供することが重要です。

6.🌟キャリアコンサルタントが社会変革をリードするために

ワッツのラディカルなアプローチを取り入れるためには、キャリアコンサルタント自らが社会問題に積極的に関わり、行動することが不可欠です。

単なる個人のキャリア支援に留まらず、社会全体の働き方改革や制度改善を提案することが重要です。

具体例:
キャリアコンサルタントが企業の経営層や政府機関、自治体等と協力して、働き方改革や社会制度の改善を提案することが考えられます。

例えば、企業の人事制度改革に向けたアドバイスや、政府が推進するリスキリングプログラムの推進に積極的に関与することで、社会全体に影響を与えることが可能です。

7.📌ラディカルなキャリア支援が日本社会に必要な理由

日本社会は、少子高齢化やAIの進展など、様々な課題に直面しています。
雇用の流動化の促進が必要という一方で、同一労働同一賃金と叫ばれる中、非正規雇用が今のままで良いのかという課題あります。
本当に国が勧める副業をすることが、多くの人々にとって有効なのか?などという疑問もあります。

これらの問題に対して、従来のキャリア支援では対応が難しくなっています。

ラディカルな社会変革を促進するキャリア支援が、社会全体を前進させるための解決策の一つとなり得ます。

具体例:
例えば、企業に対して新しい働き方や雇用形態の提案を行い、従業員が多様な働き方を選択できるようにすることや、政府に対して労働者の再教育プログラムの充実を提言することで、社会全体の変革を促進することが可能です。

最後に:🔍ラディカルな社会変革への第一歩

今、日本のキャリアコンサルタントに求められているのは、社会全体に目を向け、変革を促す支援を行うことだと思います。

トニー・ワッツのラディカルなアプローチを参考にしながら、日本社会に必要な変革を進めていく必要があると思います。

皆さんは、どう感じますか?

ラディカルな社会変革を目指すキャリア支援が、日本社会に必要だと思いますか?

これからのキャリア支援の在り方について、ぜひ一緒に考えていきましょう!

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