こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
ある相談者から、
「私は、キャリア・アップしたくありません。このままで良いです」と言われました。通常、誰もが、今よりお給料を上げたい、スキルアップしたいと考え、その結果、キャリア・アップしていくことが一般的な考え方だと思っていた私にとっては、この発言は、少し衝撃的でした。
「なぜ、キャリア・アップしたくないの?」という質問に対しては、
「キャリア・アップしなくても、今のままでお給料をもらえれば良い。スキルアップもしたいとは思わない。エラくなろうとも思わない」との回答でした。ウ~ン
確かに、相談者は、今はお給料を毎月もらえています。
仕事もそつなくこなしているようです。「今は」、です。
少し、難しい話をします。
現代のキャリア理論で世界的に有名な学者で、社会構成主義・キャリア構築理論を論ずるマーク・L・サビカスという人がいます。
サビカスは「キャリアにはアップもダウンもない」と論じているそうです。
「人は何もキャリアをアップさせることが目的ではないから」という考え方です。
このサビカスの「キャリアにはアップもダウンもない」という考え方が、日本に伝えられて以来、日本人は、「キャリア・アップ」という言葉に敏感に反応し、この言葉を避ける雰囲気が、出てきたそうです。
確かに、人生は「キャリア・アップ」して、出世、昇進していくことだけでが、目的ではありません。
その意味では、「キャリアにはアップもダウンもない」のでしょう。
また、そう言える人たちは、人生を振り返って、ある程度、成功している人が言えるかもしれません。キャリア(人生)は目的は無く「人生は、暇つぶし」と言った人もいます。
しかし、人間、誰もが、今より少しでも自分が思うように働いき、生活して、少しでも多くお金を稼いで、少しでも生活を楽にして生きていきたいと思うのではないでしょうか。
ブランド品を身をまとい、タワマンに住み、毎日、ドンペリを飲むような生活ではないにしても、慎ましくとも昨日より今日、今日より明日の生活を良くしたいと思うことが極々、自然だと思います。
その意味で「キャリアにはアップもダウンもない」のではなく、やはり「キャリア・アップ」は必要だと思います。
そうでなければ、どうして真剣に真面目にキャリア(人生)を考えることが出来るでしょうか。
最先端の技術に携わるエリート技術者も常に最新の技術情報、知識をキャッチアップして、キャリア・アップしていなければ、時代に取り残されます。
また、そうしなければ、今以上のポジションを維持できません。冒頭の相談者は、事務職でまだ、若いです。
今は、スキルアップもしなくてもお給料は毎月もらえているかもしれません。しかし、IT、AI化が加速し、多様化する価値観の現代、今の仕事が将来、永遠に保障されているわけではありません。
強引に「キャリア・アップ」をしていけ!とは言えませんが、昨日より今日、今日より明日、少しでも成長していくことを考えて欲しいなぁと思いました。
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