こんにちは。
キャリアコンサルタント 佐渡治彦です。
キャリアコンサルティングの世界の潮流と言われているのが、「社会正義のキャリア支援」です。
「社会正義」は、キャリア支援において最も重要なキーワードです。
ブログにも「社会正義のキャリア支援」について何度か執筆しています。
先日、「社会正義のキャリア支援」について、ある経営コンサルタントと話をしました。
彼はキャリアコンサルタントでないですが、私のブログを読んでいただいており、「社会正義のキャリア支援」にも理解してくれている方です。
この経営コンサルタントから言われたことは、「『社会正義』を掲げることは立派なことだが、全く知らない人から見ると、宗教か政治のアピールをしているように捉えられると思う。」とのご意見をいただきました。
確かに、「社会正義」だけのワードを見ると、政治的な社会主義、宗教の普及活動のようなイメージを受けるかもしれません。
しかし、「社会正義のキャリア支援」は、世界銀行やILO、OECD等の国際機関で取り上げられている社会問題の解決策の価値観、スタンスの一つです。
政治的、宗教的なものではありません。
私も「社会正義」を語るほど、清廉潔白な人物ではないのですが、キャリアコンサルタントになってから、個人の悩みだけを聞くだけでは、解決できない問題があり、それを解決するには、私たちを取り巻く環境に目を向けなければならない、その活動の理論的支柱として「社会正義のキャリア支援」に共感しました。
「社会正義」というワードは、日本人には重すぎるので他の言い方でキャリア支援をすることが出来なか?と思い、日本の「社会正義のキャリア支援」研究の第一人者、下村英雄氏(労働政策研究・研修機「JILPT」構統括研究員)に質問をしてことがあります。
下村氏からは「『社会正義』という言葉は、世界共通で使用されており、それに代わる言葉ないので変えることはできない」と強くごご指導を受けました。
その指導を受けて以来、「社会正義のキャリア支援」というワードを使用しています。
ただ、「社会正義」を「ソーシャルジャス」と英語で表現することはあります。
「社会正義のキャリア支援」は、キャリアコンサルティングの技法のように、テクニカルなことはありません。
価値観、スタンスとしてキャリアコンサルティングを行う上で、これからもこの姿勢を大切にしたいと思います。
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