こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
キャリアコンサルタント資格には更新講習があります。
資格取得後、継続していくためには、5年間の間に一定の講習を修了していなければ、なけばなりません。
(1級キャリアコンサルティング技能士など取得者には免除もあります。)
現在、Facebookのキャリアコンサルタントのグループの投稿やキャリアコンサルタント団体からメールなどから更新講習の受講の勧誘を多く受けます。
標準キャリアコンサルタント資格を維持していこうと思うのなら、更新講習は必須です。
この講習を全て終了するには最低でも10万円くらいはかかります。なぜこのような高額の更新講習が必須なのかは、一言で言うと「キャリアコンサルタントの質を維持」するためです。
良く「キャリアコンサルタントって仕事あるの?」と聞かれることがありますが、この更新講習の講師をすることもキャリアコンサルタントの大きな収入源となっています。
また、キャリアコンサルタント国家資格の養成学校でのキャリアコンサルタント受験希望者への講習講師も収入源にしているキャリアコンサルタントもいます。1級、2級キャリアコンサルティング技能士を目指す講習講師も同様にいます。
現在のキャリアコンサルタント資格の仕組みなどの礎を築いた「日本のキャリアコンサルタントの父」と言われる木村周氏もおっしゃられているように
「もともと、キャリアコンサルタント資格は、行政が言い出したことで、体制も整っているかいないか分からない中、法律だけが走り出した資格」だそうです。バブルのはじけた当時、日本の雇用環境の激変の中、国の責任として雇用対策の一環で誕生しました。
例えば、雇用対策法に明記されている雇用情報、求人求職、企業に関する情報を作って無事管理するのが国の責任です。
求職者への指導、助言も含まれています。そして、当時、民間会社が民間資格としてキャリアカウンセラー、キャリアアドバイザーなどの名称で存在していた資格を国がキャリアコンサルタント資格として統一した経緯があります。
詳しくは、拙著『「キャリアコンサルタント」で自立する方法 国も推奨!今、最も注目の国家資格』をご参照お願います。
つまり、キャリアコンサルタント資格は、行政主導で、ザックリ言うと、見切り発車で誕生した資格なのです。
言い方は余り良くないのですが「国は、キャリアコンサルタントを使い、失業者の不満を聞いてガス抜きさせるという目的もある」という意見を述べる人もいます。
キャリアコンサルタントが国家資格となり5年が過ぎますが、現在、冒頭の更新講習やキャリアコンサルタント養成講習では、キャリアコンサルタンの仕事は盛り上がっています。
確かにこうした講師の仕事も重要なキャリアコンサルタントの仕事だと思いますが、本来のキャリアコンサルタントの定義である「労働者が、その適正や職業経験等に応じて自ら職業生活設計を行い、これに則した職業選択や職業訓練の受講等の職業能力開発を効果的に行うことができるように労働者の希望に応じて実施される相談・援助」ができるようなキャリアコンサルタントでいたいと思う今日この頃です。
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