こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
昨日、7月6日(火)Zoomで「キャリアコンサルティングとキャリア権」というタイトルで、日本の「社会正義のキャリア支援」研究の第一人者、
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JIPT)キャリア支援部門副統括研究員、下村英雄氏の講演に参加しました。キャリアコンサルタントが多数参加し、グループワークもあり、とても充実しました。
「キャリア権」とは、耳慣れないワードですが、誰もが、個々のキャリアを個々が持つ財産のように考え、そのキャリアを保障を考えることは、
終身雇用制度が崩壊したといわれる現代には、必要な権利だと思います。先が不透明な時代、自らが主体的にキャリア形成をしていく必要があることを考えると、とても重要な権利でしょう。
下村氏の講演の中で、キャリア支援には効果があるからやるというのではなく、「やる必要があるからやる」という議論を展開することが重要と語られていました。
なぜなら、 キャリア支援は、個人の問題を解決するものとのみ考えず、
国全体の経済や社会に影響を与えるものと考える必要があるからです。また、 キャリア支援は日本におけるキャリア権の発想と類似するとも述べられていました。
この考え方は、社会正義のキャリア支援に基づきます。
【参考ブログ】
社会正義のキャリアコンサルティングとSDGs
https://note.com/haru07060715/n/nb1783e80e325
日本の企業の従業員の約半数がキャリアを意識しておらず、昇進、昇給などのキャリア向上は、「運」だと考えている人が多いそうです。
約半数がキャリアを意識していないのは、世界的に言っても飛びぬけて高いそうです。
「運」が巡ってくるのも、日ごろの活動がもたらせてくれると思うのですが・・・
グループワークで、「キャリア権」は、誰もが持っている権利で、
自分でキャリアを選択する権利があるということをキャリアコンサルタントが、 シチズン(市民) に気づかせる役割があるという意見が印象的でした。その一方で、中小企業の経営者の中には、自分のキャリアだけを主張する
従業員は、必要ないという考えもあるだろうという現実的な考え方もあるのも確かだと思いました。大企業と中小企業とでは環境は違いますが、企業内で自分のキャリアに悩みを抱える従業員は存在すると思います。
自分のキャリアを自分で選択できるように、少しでも気づきを与え、行動できるようなキャリアコンサルティングを実現したいです。
参考文献:「社会正義のキャリア支援」図書文化社・下村英雄著
◆『「キャリアコンサルタント」で自立する方法 国も推奨!今、最も注目の国家資格』(合同フォレスト)
Amazon amazon.co.jp/dp/4772661670
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