こんにちは。
一般社団法人カリエーレ・コムサ、
キャリアコンサルタントの佐渡治彦です。
「また月曜日が来た…」「今日も仕事に行きたくない…」 「最近、仕事に身が入らない」「以前のような意欲が湧かない」 そんな気持ちを抱える方は少なくありません。
働く時間が長くなるほど、モチベーションの波は誰にでも訪れます。
これは決して怠けや甘えではなく、心身からのサインである可能性もあります。
そんな気持ち、誰でも一度は感じたことがあるはず。
キャリアコンサルタントとして多くの相談を受ける中で、やる気の低下にはいくつかの共通する背景があることが見えてきました。
今回は、そうした状況にどう向き合い、どのように改善していくかを5つの視点からご紹介します。

1. 原因を整理する
まず大切なのは、「なぜやる気が出ないのか」を明確にすることです。
漠然とした不調感を抱えたままでは、対処の糸口が見つかりません。
原因として多いのは以下のようなものです:
- 業務量や責任の重さによる疲労
- 人間関係のストレス
- 評価や成果が見えづらい環境
- 自分の価値観と仕事内容のズレ
- プライベートの悩みが仕事に影響している
紙に書き出す、スマートフォンのメモに残すなど、思考を「見える化」することで、気持ちが整理され、冷静に状況を見つめ直すことができます。
2. 小さな達成感を積み重ねる
やる気が出ないときは、大きな目標に向かうことが負担になる場合があります。
そんなときは、日々の業務を細分化し、小さな達成感を意識的に得ることが有効です。
例えば、「資料作成」という業務を「構成を考える」「必要な情報を集める」「図表を作る」などに分け、それぞれ完了した際に自分を認めるようにします。
「今日はここまでできた」と感じることが、次の行動への原動力になります。
また、朝のルーティンを整える、短時間の読書やストレッチを取り入れるなど、仕事以外の部分でも達成感を得る工夫が効果的です。
3. 環境を見直す
人は環境に大きく影響されます。
職場の雰囲気、作業スペース、音や光の刺激など、日常の中にある要素が集中力や気分に作用します。
可能であれば、以下のような工夫を試してみてください:
- デスク周りを整理し、視覚的なストレスを減らす
- BGMや照明を変えて、気分転換を図る
- 一時的に作業場所を変える(会議室やカフェなど)
こうした小さな変化が、気持ちの切り替えにつながり、やる気の回復を助けることがあります。
4. 周囲に相談する
やる気が出ない状態を一人で抱え込むと、さらに気持ちが沈んでしまうことがあります。
信頼できる人に話すことで、状況が整理され、気持ちが軽くなることもあります。
相談相手としては、以下のような選択肢があります:
- 上司や同僚に業務の悩みを共有する
- キャリアコンサルタントや産業医に専門的な助言を求める
- 家族や友人に気持ちを打ち明ける
話すこと自体が心の整理につながり、思いがけない視点やアドバイスを得られることもあります。
5. 自分のキャリアを見つめ直す
やる気の低下が長期化している場合、現在の仕事が自分の価値観や目指す方向性と合っているかを見直すことも大切です。
これは、すぐに転職を考えるという意味ではありません。
むしろ、今の職場でできる工夫や、今後のキャリアの選択肢を広げるための準備を始めるという視点です。
例えば:
- 自分の強みや興味を再確認する
- 新しいスキルの習得に取り組む
- 社内で異なる業務に挑戦する機会を探す
キャリアは一人ひとり異なる道のりです。
今の状況を踏まえ、将来に向けてどのような選択肢があるのかを冷静に考えることが、やる気の回復につながることもあります。

おわりに:自分のペースで向き合うこと
仕事にやる気が出ないときは、無理に気持ちを奮い立たせるよりも、まずは自分の状態を受け入れ、丁寧に向き合うことが大切だと思います。
今回ご紹介した5つの方法の中から、今の自分に合いそうなものを一つでも試してみてください。
小さな行動の積み重ねが、やがて大きな変化につながります。
キャリアは、常に見直しながら育てていくもの。焦らず、着実に、自分らしい働き方を築いていきましょう。




















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