こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。
拙書「キャリアコンサルタント」で自立する方法で、キャリアコンサルティングの世界の潮流は「社会正義(ソーシャルジャスティス)のキャリアコンサルティング」であり、
現在は日本では、メジャーな考え方ではないが、5年後くらい、日本にもその考え方が、主流になるという旨を記述しました。さて、本当に日本でも「社会正義(ソーシャルジャスティス)のキャリアコンサルティング」が主流となるのでしょうか?
このテーマについて、日本の「社会正義のキャリア支援」研究の第一人者、労働政策研究・研修機構キャリア支援部門副統括研究員、下村英雄氏と、この件で、お聞きしました。
このことについては、なぜ、「社会正義のキャリアコンサルティング」が日本で盛り上がらないのか!?Part.2でも述べました。
要約すると下村氏の考えは「社会正義論は、対象が周辺層、マイノリティ、少数派だけあって、社会正義論そのものも周辺的というか、主流の流れになっていかないだろう」とのことです。
キャリアコンサルティング自体まだ、日本では社会に認知されているとは言えない現状ですが、キャリアカウンセリングの新たな役割として「社会正義」を打ち出している面がありるとのことです。
たんに職業やキャリアの相談に乗るだけではなく、「社会正義」にも貢献すると主張しています。
キャリアの理論が「よく知られる」ようになるのには時間がかかります。
今では、ようやくキャリアコンサルタント方であれば、皆さん、名前を聞いたことがあるような理論も定着するには30年かかることもあるそうです。30年が、最先端の研究の流行が世間に伝播していく1つの目安になるそうです。
その間、時代の波に打ち勝てず、何十年も熟成されているうちに忘れられる理論もたくさんあるそうです。「逆に言うと、キャリア理論は登場してから何十年か時代の波に洗われて
生き残って、世に出てくるのだと思う」と下村氏は語っています。
欧米のキャリアコンサルタントは、日本のキャリアコンサルタントの養成講座では学ばない、「多文化」について学習するそうです。
その延長線上に「社会正義(ソーシャルジャスティス)」も認識するそうです。アメリカのキャリアコンサルタントは大学院卒で無ければ取得できませんが、日本では学歴にそこまでの縛りはないです。
こういった欧米と日本のキャリアコンサルタントの学習面にも「社会正義(ソーシャルジャスティス)のキャリアコンサルティング」が日本に定着していない理由の一つかもしれませんね。
現在、日本にかかわらず、世界中で格差問題、多様性問題が叫ばれています。
キャリアコンサルタントの役割として、たんに職業やキャリアの相談に乗るだけではなく「社会正義(ソーシャルジャスティス)のキャリアコンサルティング」で社会貢献できると思います。
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