こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。

「この会社の正社員になりたいです。心を入れ替えて、主体的にがんばって仕事をします」
とは、ある試用期間中の相談者の発言です。

企業の正社員登用の前には、通常、3か月間の試用期間が設けられている場合が多いです。

この相談者は、企業から正社員登用に
「黄色信号」が出ており、正社員登用実現に向けキャリアコンサルティングで支援してきました。

相談者は、とても素直にキャリアコンサルティングも受けてくれるのですが、どーも、行動が伴いません。

会社からは、机で座っているだけで、何をしているのかわからない。事務処理に時間がかかり過ぎる。指示された課題提出も期限を守らないなどの理由で「黄色信号」が点滅しています。

キャリアコンサルティングで、会社から指摘されていることを改善するために、相談者と話し合ってきました。

「提出物の期限を守ることは、社会人としての常識。徹夜してでも仕上げなさい」と手厳しい言い方もしてきました。

その際、素直な相談者から
「必ず、今夜仕上げます」という言葉を何回聞いたでしょう。

この企業は、とても社員の育成には理解あって、このような相談者にも幾度となくチャンス、猶予を与えてくれました。
最近の若者にはリカレント教育が必要ともおっしゃられ、社会人としての再教育に理解を示されています。

私自身、キャリアコンサルタントとして、これだけ社員の育成に理解のある企業の期待に応えられるよう、毎回、どうしたら相談者に行動を改善してもらえるか考えながらキャリアコンサルティングをしています。

「本当にこの会社の正社員になりたいの？なりたいのならば、どうすればよいのか考えて行動に移してみて」と、これまでの仕事ぶりを振り返ってもらい、自分で考えてもらうこともしました。

その回答が、冒頭の何度も聞いた
「この会社の正社員になりたいです。心を入れ替えて、主体的にがんばって仕事をします」です。

最近、相談者は本当は、正社員になりたいとは思っていない。時が過ぎるのを待てば何とかなると思っているのではないかと、少々、疑心暗鬼になってきました。
素直に「はい、わかりました。がんばります」と言えば、その場を取り繕うことはできます。

キャリアコンサルタントには、相談者に気づきを与え、次への一歩へと行動に移してもらう役割があります。

この役割、実現させるには、大変だと思う今日この頃です。

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