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社会正義のキャリア支援・3つの実践 Vol.1【(深い意味での)キャリアコンサルティング】

こんにちは。
カリエーレ・コンサルタンツ、キャリアコンサルタント佐渡治彦です。

前回のブログまでは、現在、社会正義キャリア支援の世界で支持されているワッツ、ブルースティン、社会正義とは?を述べてきました。

今回、それではキャリアコンサルタントが、いかに、社会正義のキャリア支援を実践していくかを述べます。

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日本での社会正義のキャリア支援研究の第一人者、労働政策研究・研修機構キャリア支援部門主任研究員、下村英雄氏は、日本のキャリアコンサルティングの実情を踏まえると、次の3つが、日本においてキャリアコンサルタントに求められる社会正義のキャリア支援のプラクティス(実践)と述べています。

以下が、3つの社会正義のキャリア支援のプラクティス(実践)です。

・(深い意味での)キャリアコンサルティング

・エンパワメント

・アドボガシー(提案、代弁、申し入れ、具申)

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それぞれのプラクティス(実践)を解説していきます。

今日は、(深い意味での)キャリアコンサルティングです。
ポイントは3つあります

1つ目は、社会正義のキャリア支援のベースにあるのは、カウンセリングにあるということです。

「傾聴」「受容」「共感」というキャリアコンサルトととしての基本が重要です。

社会正義のキャリア支援はどもすれば、1対1の個別カウンセリング以外の活動を強調する傾向にありますが、個別のキャリアコンサルティングが出来てこそ、環境への働きかけ、ネットワーキング、アドボガシーができるのです。

「傾聴」「受容」「共感」を忘れしてしまうと、ソーシャルワーカーや単なる労働相談になりかねません。

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2つ目のポイントは、「深い意味での」が重要になります。

単に「傾聴」ですと、単なるカウンセリングにすぎません。
ここで言う「深い意味での」という意味は、個人としてだけではなく、社会全体から受容され、共感され、承認されることが、付け加えられます。

社会正義のキャリア支援の対象となるクライアントは、社会の主流派ではありません。
主流派の意見は社会に届きやすいですが、弱者層、少数派の件は時に、社会に埋もれやすいです。

民主主義の世の中では、正式に多数決で訴えたところで、少数派の意見が多数を占めることはありません。正式に少数意見とされるだけです。
結果的に、少数派の声は認められず、聞き届かれません。

だらこそ、社会正義のキャリア支援のキャリアコンサルティングでは、少数派、周辺層、非主流の人々を受け止め、承認するのです。

そうすることで、少数派の人間の存在を認めるのです。

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3つ目のポイントは、「クライアントの相談事を個人の悩みして聞くだけでなく、社会全体の問題として聞くこと」です。

例えば、長く失業しているクライアントの原因が、ブラック企業で厳しい働き方を強いられていた場合、社会の問題と言えることが出来るでしょう。
クライアントの個人の問題が、クライアントの取り巻く社会の問題として見なすことで、抱える個人の問題の軽減にも繋がります。

キャリアコンサルティングが、キャリアや職業の相談である以上、社会問題と関連していないということはありません。

過度にメンタルヘルスの問題と捉えることなく、適切に社会問題として介入支援を提供してくことも可能でしょう。

以上が、(深い意味での)キャリアコンサルティングについての考え方です。

次回は、エンパワメントについてお伝えします。

参考文献:「社会正義のキャリア支援」図書文化社・下村英雄著

「キャリアコンサルタントで自立する方法」

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